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メタンは強い温暖化効果を持つ温室効果ガスであり、産業化以降の地球温暖化の約30%に寄与してきたと評価されている。エネルギーの輸入依存度が高い日本では、国内排出のみならず、原油・LNG・石炭の生産・処理・輸送過程で発生するサプライチェーン上のメタン排出も併せて管理する必要がある。そこで本報告書は、日本が輸入する化石燃料の上流部門におけるメタン排出量を定量的に分析し、これを燃料価値の損失と気候変動に伴う猛暑被害コストに換算した。その結果を踏まえ、エネルギーの浪費やサプライチェーンリスク、社会的損失を低減するために、企業と政府が取るべき対応の方向性を提示する。
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- [SFOC] 見えないメタン排出 、見えてくる経済的コストと資源価値_日本の輸入化石燃料サプライチェーンにおけるメタン排出の燃料価値・猛暑被害分析.pdf
- [SFOC] Hidden Methane Emissions, Tangible Economic Costs_Lost Fuel Value and Heatwave-Related Climate Damages_Japan.pdf
- [SFOC] 보이지 않는 메탄 배출, 드러나는 경제적 비용과 연료 가치_일본 수입 화석연료 공급망의 메탄 배출과 폭염 기후피해 분석.pdf
エグゼクティブサマリー
日本は、国内で消費するエネルギーの大部分を海外からの輸入に依存している。日本が消費する化石燃料の生産・処理・輸送などの過程で発生するメタン排出も、大気中の温室効果ガス濃度を高める。そのため、日本のメタン管理は「国内でどの程度排出したか」だけでは十分ではない。「日本のエネルギー消費が、グローバル・サプライチェーン上でどれほどのメタンを排出させているか」という点も併せて検討する必要がある。
本分析では、燃料として見たメタン排出の経済的価値と、気候変動に伴う猛暑被害のコストを試算した。まず、化石燃料の生産過程で漏出するメタンを防いだ場合に得られる経済的価値を、日本のLNG輸入価格を基準に分析した。メタンは天然ガスの主成分であり、その排出・漏出は、本来利用できたはずのエネルギー資源の損失と捉えられるためである。また、メタン排出が気候変動を通じて日本社会全体にもたらす猛暑被害のコストもあわせて考慮した。この二つのコストを合算すると、年間約32.9億ドル、約5,263億円の損失コストが生じていると算出される。
このように、メタンの漏出によるエネルギー資源の浪費を減らすため、日本が取るべき方向性は明確である。まず、日本の石油・ガス・石炭輸入企業が、生産段階で発生するメタン排出量を開示することである。次に、企業と政府が、サプライチェーン全体のメタンを管理するための目標と基準を示す必要がある。最後に、化石燃料輸入企業が生産企業に対し、メタン削減の実行を求めることである。日本はすでに、LNG供給時に発生するメタンを管理するための国際的な活動である「CLEANイニシアティブ」を立ち上げている。今後企業は、こうしたメタン管理の計画を実際の調達基準や企業開示に反映し、LNGにとどまらず、原油・石炭を含む輸入化石燃料サプライチェーン全体へと広げていくことが求められる。
一段と暑さを増す夏に向けて、気候変動対策における日本企業および政府のリーダーシップのさらなる拡大を期待する。





